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歴史的空間再編
コンペティション2024

審査結果
上位10作品 作品情報
11月19日(日)に行われたファイナルプレゼンテーションにて、決定した上位10作品の作品情報を公開いたします。
グランプリ

東京浸透水域-根となる擁壁の更新と幹となる建築の更新
KSGP23051
工学院大学大学院 馬場 琉斗
東京に浸透水域をつくる。現代の建築、土木は上層のコンテクストしか考えられていない。
大地に蓋をしてる擁壁、建築を更新することで、土木の寿命、大地への荒廃した関係、緑地の減少など土木の
転換期である現在に新しい風景を見せることはできないか。必要不可欠な土木インフラとの共生作法である。
準グランプリ

清澄アーカイブス
ー築 95 年 の RC 造長屋『旧東京市店舗向住宅』 の 変 遷 の 先 に 考 え る 、
250m の 「未完建築」 で 応 答 す る ノスタルジー
KSGP23115
芝浦工業大学 半田 洋久
住人の建築に対する能動的な応答を価値として継承し、街の遺産として地域に開放する。
個人の記憶の集積としての建築を街に開きながら、その変遷と地続きになって再編されるこの建築は集合的な
記憶の母体となる。これは、街と、人と、建築と、設計者の自分が自らの世界をアーカイブしていく所作である。
3位

村のおもかげ 燐火ゆらめく
ー光によるヘドロ浄化と水没村再編の提案ー
KSGP23114
広島大学 谷 卓思
苫田ダム構想から42 年。村人の暮らしや文化は暗闇に包まれた。私たちの作ってきた建築は、
ときに見えていたものを見えなくし、大切な何かを忘れさせる。この作品は、巨大な堤体を取ったり、湖水を
抜いたりするわけではないが、忘れていた大切な何かを見せてくれる。そんな再編の形を私たちは目指した。
4位

記憶蘇生、水都バンコク復活
- タイ国鉄フアランポーン駅コンバージョン計画 -
KSGP23098
工学院大学大学院 東條 巧巳
1916 年開業のバンコクの玄関口、フアランポーン駅が今年廃止される。廃止となる駅がどのように継承されるべきか。
都市の拠点であり続けるため、交通インフラの役割を終えた駅に生活インフラの下水処理機能を挿入し、水の拠点へ。
また 100 年後には新たな問題を解決する拠点へ生まれ変わるだろう。
5位

地中を舞う種に習いうたをつなぐ
~塩で描く多喜浜の未来の物語~
KSGP23045
京都市立芸術大学大学院 西本 敦哉
愛媛県新居浜市多喜浜。豊かな自然を用いた地場産業である塩田が存在していたが、現在では大規模な
埋め立てにより、工場地帯が広がる。失われた自然環境や自然と人との関係性を取り戻すために、
廃工場や使われていない土地に「塩田」を配置し、伝承される昔話や祭りをもとに8つの建築を計画する。
6位

併遷の行方
-大江宏・乃木会館における建て継ぎ型保存拡張-
KSGP23170
法政大学大学院 松本 真哉
今なお残る街区建築の"これから"を考える。乃木会館の隣地ビルをSOHO付住宅に建て替え、
平日の披露宴会場をワークプレイスなどに転用する。隣合う建築が既存ストックの使いこなしを促し、
床面積を低減しながら稼働率を維持向上する。ファサードの意匠的継承・更新が街並みを再編していく。
7位

ウママチ
KSGP23145
大阪工業大学大学院 平尾 綱基
かつての馬との暮らしによる連鎖を新たな環境創造の核として再生する。現代の遠野に馬との交わり、
つまりは手間を挿入し、この手間から生まれる小さな生産的行為により専用の施設に振り分けられた、
働く・学ぶ・遊ぶ・支えるといった本来切り離すことのできない連関的、循環的生活を再編する。
8位

折節の氷風穴
KSGP23158
愛知工業大学 佐藤 天哉
氷風穴は時代に合わせてその役目を変えてき た。氷の保存に始まり、かつての蚕糸業の発展を支えた風穴は、
科学技術の台頭によりその役目に一つの区切りを迎えた近代産業遺産である。荘厳な自然を相手に地域住民が
生み出した文化・景観・技術を、新たに「熟成」という役目を持った風穴とともに再興する。
9位

結まわるをハコぶ 伊是名集落を対象として
KSGP23021
日本大学大学院 赤石 健太
伝統的な琉球文化と歴史を尊重し、空き家の再生を通じて地域に息づく建築を創造する。
廃材の活用と実測から得た伝統的な構法と寸法の反映を通じて、三つのスケールの島モビリティを用いて
持続可能な歴史的空間を形成し、地域コミュニティの絆を深めるとともに,暗黙知を継承していく。
10位

花遊百貨小路
KSGP23004
京都大学大学 院 大竹 平
まちの一角をスクラップし、諸機能を内包した箱をビルドするのではなく、生きられたまち自体を「切断」し、
新たな空間要素を断片に織り交ぜて「編集」することで、面影を残しながら新たな場を描く。
これは、京都最小の商店街、花遊小路商店街を切断し百貨店へと編集する古くて新しい商いの場の提案。
特別賞結果
最優秀SNOU賞

日吉台地下壕博物館
KSGP23150
日本大学大学院 楊井 愛唯
戦後78年が経過し、戦争の記憶の風化がすすむ。慶応大学日吉キャンパスの地下にある戦争遺跡、
日吉台地下壕を保存・改修し、空間を歩くことで戦争を追体験できる戦争博物館。太平洋戦争期の年表を
もとに時間軸を設定し、当時の人々の証言や記録から抽出した21の感情を空間体験から辿っていく。
選定理由
地下壕を戦争を追体験させる博物館として再編した作品です。
空間体験で戦争を体験させるために長い通路状の空間を太平洋戦争時代の5つの時期に分け
特徴を変化させるといった手法を評価し、選定させていただきました。
SNOU模型賞
