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歴史的空間再編
コンペティション2024

審査結果
上位10作品 作品情報
11月24日(日)に行われたファイナルプレゼンテーションにて、決定した上位10作品の作品情報を公開いたします。
グランプリ

和紙の里
地場産業のプロセスが生み出す建築と風景
KSGP24059
東京大学大学院 壹岐 裕実子
和紙作りは家庭内で行われ生産の様子は外に現れにくい。また人手不足も深刻である。
原料も輸入に頼りがちになり本来地勢を活かして原料栽培から行っていた和紙作りが紙漉きのみにな っている所もある。原料栽培から始まる和紙作りの復活・持続と外への表出のため、集落住民、観光客も生産に関わる公共的な和紙産業に再編する。生産工程を建築形態に落とし込むことで作業性の向上と共に建物の内にこもっていた生業の様子を外に現す。
準グランプリ

祭りの顔が潜む停留所
ーハレとケが作り出す東西の結節点ー
KSGP24061
東海大学大学院 新島 朝也
現在の浦賀では中心となる産業が撤退したことでハレの日の形式として祭りだけが残り、拠点を失ってしまった。その結果、東と西の地域は同日に祭りをしていても接点は無くなり、浦賀は衰退の一途を辿っている。そこで東西の生活動線の一部である渡し船の停留所に御旅所を計画する。普段は距離感のある町にそれぞれの御旅所があることで一時的に一体となり、東西で別れてしまった浦賀が町全体で盛り上がる風景を再編する。
3位

生業景勝
KSGP24116
愛知工業大学 森田 梨花
近代復興による文化的景観の損失から奥能登の里山里海を守るために段畑で防潮堤を築き、津波被害を軽減する。住宅は歴史的な旧街道である内浦街道沿いに内陸移転することで段畑で人を守る。また、失われた生業の場を海岸沿いの段畑上に集約し、地域住民で生業を守るという意識をつけることで、今まで家業だった生業が見える化され「継承」者増加に繋げる。そして宝立町は新たな「景勝」地として賑わいを取り戻す。
4位

蜜柑に生きるものたちへ
KSGP24088
横浜国立大学大学院 衣笠 恭平
近年の高齢化や農家の減少によって蜜柑産業の存続が危ぶまれている現状に対し、風景に新たな見方を与え、その魅力を広く後世に発信していくことを目指した。私がこの地で見出した環境のカタチを建築を通して代弁する。場所性を増幅するようにして作られた建築はランドマーク的存在として土地利用や生業を伝える。小さなデザインを集落に散りばめることで風景全体を新たな蜜柑産地の象徴としてリノベーションすることを目指した。
5位

浜の修景
ー都市型漁業集落を縫合する桟橋防火帯ー
KSGP24172
早稲田大学大学院 飯島 隆也
本計画では、海と陸の2種類の桟橋防火帯を用いて都市型漁業集落を再編する。
まず①、木密を緩和するために集落内の住居を減築。減築された居住空間が「海の桟橋」として水面上に建築される。次に②、減築した空間に防火帯となる鉄骨造の「陸の桟橋」を挿入し防災機能の向上を図る。以上の操作により、2つの桟橋が集落を防災的に隔てつつも、地域住民や周辺の都市居住者、親水空間との関わりしろとなって縫合していく。
6位

水回りの共有による米崎集落の再生
KSGP24023
千葉工業大学 平瀬 美咲
集落で水回りを共有することで、人々の営みと水を介した風景が生まれることを目指し、それを集落の再編と捉えた。 維持費削減のため民家の水回りを撤去し宿泊施設へリノベーションを行い、水回りは集約し公共へと開く。 集落内に流れる三つの水のうち、湧き水と雑排水を共同の作業場・キッチン・浴場へと引き込み、共有することで人々の営みが可視化される。雇用創出といった発展型ではない新たな形の集落の再生を目指した。
7位

踊る阿呆、見る阿呆
KSGP24152
大阪工業大学大学院 山名 正太
藍染と阿波踊りの文化を繋ぎ合わせ"つくるから使う"までが共にある風景を再編する。
現状、阿波踊りは徳島の文化として今でも栄えている。しかし、藍染は後継者不足によって衰退が進んでいる。
また、阿波踊りは連によって構成されておりその連にも様々な種類がありそれぞれ踊りも使う道具も異なる。この道具をつくる作業場が阿波踊りの練習場や藍畑の産地として人々が集まり、文化的な交流を育む地を提案する。
8位
