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歴史的空間再編
コンペティション2026

2025年度大会
応募概要
本コンペティションの趣旨
金沢市は学術文化都市として発展してきました。学生がまちなかに集い、市民と交流する姿は、「学生のまち・金沢」のにぎわいと活力の象徴となっています。学都金沢としての伝統と誇りを継承発展させるために、平成22年に全国に先駆けて、「金沢市における学生のまちの推進に関する条例」を制定し、「学生のまち・金沢」を全国に発信しています。
金沢のまちは、時代の重層した歴史的空間をその都市構造とともによく残しています。その個性的な空間を舞台に、固有の文化・芸術が育まれてきました。歴史的なまちなみと人々の暮らしや文化が積極的にまちづくりに生かされています。
本コンペティションは、「学生のまち・金沢」「歴史都市・金沢」に全国の学生が集い、歴史的な空間との対話を通して、学び合い競い合うことで、新しい価値が生まれる学びの場をつくろうとするものです。
テーマ
テーマは、歴史的空間の再編です。(金沢だけにとどまらず全国を対象とします) 応募にあたり、歴史的空間をどのように解釈して再編集したかを明確に表現してください。
応募資格
大学、大学院、短大、高等専門学校、専門学校に所属する学生等が対象です。ただし、過去1年以内に大学等に在籍していた方も、学生時代に設計した作品で応募することができます。過去、本コンペやほかのコンペに出展したことのある作品での応募も可能です。複数の学生による共同提案も可能です。
キーワード
再編のキーワードとして、下記を参考にしてください。
「歴史文化遺産(建築、まちなみ、景観)」「無形文化遺産(祭り、芸能、人)」「近代産業遺産」
「農業遺産(里山、里海)」「ものづくり」「民芸・工芸」「エコロジー」「サスティナビリティ」
「リージョナリズム」「リノベーション」「コンバージョン」「ノスタルジー」「系譜学」など
表彰
グランプリ 30万円
準グランプリ 15万円 / 第3位 5万円
最優秀SNOU賞・プレゼン賞・模型賞・パース賞
審査 員
二次審査員
にしむら ゆうと
西村 裕人
D4H
つかもと よしはる
塚本 由晴
東京工業大学大学院教授/
アトリエ・ワン
まつしま たけし
松嶋 健
広島大学 教授
みやした ともひろ
宮下 智裕
金沢工業大学教授
やまざき たいすけ
山﨑 鯛介
東京科学大学博物館副館長・教授
まつだ たつ
松田 達
静岡文化芸術大学准教授/
松田達建築設計事務所
やまだ すずこ
山田 紗子
山田沙子建築設計事務所 代表
一次審査員
くまざわ えいじ
熊澤 栄二
石川工業高等専門学校教授
にしもと こうき
西本 耕喜
金沢美術工芸大学 准教授
こづ せいいち
小津 誠一
建築家/E.N.N.代表
かつはら もとき
勝原 基貴
金沢工業大学 講師
むらかじ しょうこ
村梶 招子
ハルナツアーキ 代表
のだ なおき
野田 直希
野田 建築設計事務所
金沢職人大学校修複専攻科 指導員
にしもと こうき
西本 耕喜
金沢美術工芸大学准教授
上位10作品 作品情報
11月23日(日)に行われたファイナルプレゼンテーションにて、決定した上位10作品の作品情報を公開いたします。
グランプリ

狭く厳しいまちで生きる人々に広がりを与える祈りの空間 ―自力建設によって継続する新しい巡回教会―
KSGP25103
横浜国立大学大学院 Y-GSA 渡邊 凜
現在は失われてしまった「巡回教会」をどんな時代・社会背景でも継続できるように再編する。斜面から突き出た駐車場や車の入れない細い道と並走する水路、斜面地を利用した墓など、斜面地である長崎特有のありふれた場所に、長崎の教会が持つ自力建設の手法である石積みを用いて、地域住民が祈りの空間を少しづつ作る。かつての長崎の教会のような、共同体の抱える問題に立ち向かい、時代に合わせて変化できるものとして設計する。
準グランプリ

微分都市 柔らかい土木による都市縮退の実験的手法
KSGP25123
東京大学大学院 工学系研究科 都市工学専攻 佐々木 道啓
農業用モノレールをベースに設計した小さなモビリティ「ハチロク」を、斜面にスイッチバックさせながら設置する。これにより、地滑りを防止しつつ、道路造成なしで重機や資材の搬入が可能になる。さらに、既存の擁壁を細分化して石垣の風景を再生し、このスケールに合わせて住宅を分割して移築する。都市の最期を看取る小さなインフラが、地形などの自然環境と、人間により計画された構築物の境界を曖昧にし、緩やかに街をたたむ。
3位

里山に還す林間田園都市
-とどめる橋/ほどくニュータウン-
KSGP25158
大阪公立大学大学院 生活科学研究科 中路 怜
人口縮小の時代においてはニュータウンの独自性を残しながら縮小してゆくプロセスが求められる。
その手法として解体と改築を繰り返すことで歴史を継承する「解築(=再編)」を提案する。複数の谷地をまたいで線状に開発された本都市において自然と都市の交差点であるRC橋梁に古材や人をとどめることで資材の循環サイクルを調整する。この「とどめる/流す」機能によって時代に応じて空間を変容させ都市をほどいてゆく。
4位

ご先祖さまはお茶碗の前に
KSGP25088
東京都市大学大学院 総合理工学研究科 建築都市デザイン専攻 深澤 一弘
農村の近代化によって、かつて民家にあった「あの世とこの世の両儀的境界」は失われました 。本プロジェクトは、この失われた歴史的空間を再編する試みです。 祭礼の中心である神輿蔵を軸に、精米所やデイサービスなど、民家から外部化された「B面建築」を再集合させます 。これにより、多様な生活の営みと儀式性が交錯する「擬似集落のカタチ」を創造し 、失われつつある心の拠り所を町のスケールで再創造します 。
5位

生き物たちの壁
ー営みを映す境界の更新ー
KSGP25030
日本女子大学大学院 建築デザイン研究科 建築デザイン専攻 喜多村 優衣
自然教育園を囲う壁は、自然を拒絶し都市と隔てる境界として存在してきた。
本提案では、そんな壁を「生き物たちの壁」として再編す る。壁は人と動植物、双方の出来事を受け止めながら、地形に馴染み浮かび上がる媒介的な空間へと変化する。境界は対立ではなく共生を生み出す場となり、歴史的価値を保持しながら、都市と自然をつなぐ生き物たちの新たな公共の風景を形成する。

船渠をほどき、海をむすぶ
新山本造船所跡の解築によるまち固有風景の遺し方
KSGP25041
愛知工業大学大学院 工学研究科 建設システム工学専攻 伊藤 航生
歴史的空間を再編するため船渠に着目した。造船基盤から寿命を迎えた船の解体基盤として再編する。
船渠を分析すると、まちと遮音壁、遮音壁とドック、ドックと海の三構成から固有風景が構築されていた。地歴を内包する船渠を介して、人とまち、海を穏やかにつないでいく。まちの工法文化を組み込む解体場として地域住民も利用できるよう開くことで、種崎の固有風 景を誰もが利用しながら長期的に遺すことができると考えた。
7位

記憶の解像度
KSGP25109
愛知工業大学大学院 工学研究科 建設システム工学専攻 鹿内 海斗
被爆者だけの団体「被団協」の営みを伝承者が継ぎ、非被爆者も参画できる仕組みを組み込み、被爆者・伝承者・地域住民が自由に関わり合う半開放型の共同体を育む空間へ旧被服支廠を再編する。そこで、爆心地か らの軸線に沿った減築スリッドや同心円状の余白を創出し、8月6日の記憶と現在の非被爆者の営みを重ね合わせる焦点を形成する。また、煉瓦壁やカーン式RCを断片化させ、当時の技術を可視化し、建築史的価値を表出させる。
8位

水を律し、日常を彩る
KSGP25036
立命館大学大学院 理工学研究科 環境都市専攻 今井 廉
洗堰としての機能を残しつつ、人の生活が介入することにより土木と日常が共存した土木建築を提案した。
瀬田川洗堰の強い躯体に対して周辺地域の生活や洗堰によって守られてきた文化や歴史を柔らかく差し込んでいくことで、この建築を渡る中で堰の役割を発信していく。また、実際の降水量に基づいた洗堰の可動に合わせてプログラムが変化していくことで、特定の時期に現れる親水空間や地域の祭りの空間としても利用されるとした。

“転写”する住まい
KSGP25135
早稲田大学大学院 創造理工学研究科 建築学専攻 髙部 佑輔
既存住戸の間仕切壁を新外壁ラインとして段階的に減築しつつ、既存路地を内包するようにクラスターを形成することで、様々な変化を受け入れながら持続性を持つ集落空間へと再編する。 外部化した間仕切壁は、減築時の瓦や土、石膏を用いた耐火壁として機能し新たな路地空間を形成しながらも、次世代や集落外への更新を促すストックの役割も果たす。 本計画によって、材は流転し、空堀の暮らしが転写されてゆく。

風景を造る下水処理場
~“処理する都市”から“感じる都市”へ~
KSGP25206
千葉大学大学院園芸学部 園芸学研究科 環境造園学専攻 中村 紗也佳
築地川跡地を歴史的空間として再編する本計画は、東京というインフラで形づくられた都市の最終地点ともいえる下水処理施設を、あえて築地川跡地に展開するものである。雨水を地上で段階的に浄化し、さらに年間9125㎥の汚泥を地下に積層して時間の堆積をかたちづくる。こうして地下に押し込められた処理プロセスを都市に可視化し、人・水・町の関係を回復させ、「施設」を「風景」へと転換し、終着点を出発点へと変えることを目指す。
特別賞結果
最優秀SNOU賞/パース賞

記憶の解像度
KSGP25109
愛知工業大学大学院 工学研究科 建設システム工学専攻 鹿内 海斗
被爆者だけの団体「被団協」の営みを伝承者が継ぎ、非被爆者も参画できる仕組みを組み込み、被爆者・伝承者・地域住民が自由に関わり合う半開放型の共同体を育む空間へ旧被服支廠を再編する。そこで、爆心地からの軸線に沿った減築スリッドや同心円状の余白を創出し、8月6日の記憶と現在の非被爆者の営みを重ね合わせる焦点を形成する。また、煉瓦壁やカーン式RCを断片化させ、当時の技術を可視化し、建築史的価値を表出させる。
SNOUプレゼン賞

生き物たちの壁
ー営みを映す境界の更新ー
KSGP25030
日本女子大学大学院 建築デザイン研究科 建築デザイン専攻 喜多村 優衣
自然教育園を囲う壁は、自然を拒絶し都市と隔てる境界として存在してきた。
本提案では、そんな壁を「生き物たちの壁」として再編する。壁は人と動植物、双方の出来事を受け止めながら、地形に馴染み浮かび上がる媒介的な空間へと変化する。境界は対立ではなく共生を生み出す場となり、歴史的価値を保持しながら、都市と自然をつなぐ生き物たちの新たな公共の風景を形成する。
SNOU模型賞
